室内装飾の一つに「金唐革」とよばれるものがあり、主に宮殿や寺院の壁貼用として使用されていました。この「金唐革」は、イタリアのルネッサンス期、ナポレオン革命の直前からロココ時代までのあいだわずか300年しか造られていませんでした。この袋帯は、ロココ様式風の「金唐革」の流動的な曲線を生かした文様をモチーフに西陣織で表現。 ブリュッセル万国博覧会の織物部門において銀賞を受賞した作品です。
蒔絵や錺(かざり)金具で贅沢に装飾された車に、季節の草花を生けた花籠を配した狩野山楽筆の「花車図」を題材に昭和5年に制作。華やかさの中にも、気品あふれた丸帯です。